市況概要

米国の大手地方銀行であるシリコンバレー銀行の破綻を受け、世界の株式市場は暴落しました。S&P500、ダウ30、ナスダック100はいずれも-4%程度、小型株指数のラッセル2000は-8%という大幅な暴落となりました。セクター別では、金融が-8%、REITが-7%と、波及への懸念から下落を主導しました。

日本では、日経平均は0.8%上昇し、一時6ヶ月以上ぶりの高値をつけましたが、金曜日の夕方の先物終値に基づくと、-1%以上のギャップダウンが予想されます。アジアの他の地域では、ハンセンが-6%で急落し、その過程で年初来の上昇分をすべて帳消しにしました。一方、欧州の株式は下落しましたが、STOXX 600は-2%下落し、米国株と比較してアウトパフォームを続けています。

為替市場では、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長のタカ派的な発言が、リスク回避による債券利回りの低迷で相殺され、米ドルはまちまちの動きとなりました。特に、米ドル/円は週内の上昇分を帳消しにして週足で-0.6%となり、商品通貨(豪ドル、カナダドル、NZドル)はリスクオフ環境の中、米ドルに対して1%以上弱くなりました。コモディティでは、原油が1バレルあたり70~80ドルの間で揺れ動いている一方、金は安全資産の流入により1%近く上昇しました。一方、暗号通貨はリスク資産とともに下落し、BTCは10%近く下落し、主要な20,000ドル台のすぐ上で取引されています。