市況概要

先週の世界の株式市場は、さまざまな経済指標や業績報告を投資家が消化する中、横ばい圏で推移しました。S&P500とダウ30は約-0.2%下落し、一方、ナスダック100は0.5%上昇しました。セクター別では、堅調な小売売上高を受け消費者関連製品が1.7%上昇した一方、原油安の再燃を受けエネルギーが6%下落しました。

日本では、日銀の黒田総裁の後任に植田和男氏が就任するとの報道があり、日経平均は-0.6%で小幅下落しました。アジアでは、米中間の地政学的な対立が激化し、ハンセンは-2%の下落で3週連続のマイナスを記録しました。一方、欧州の株式は STOXX600 が 1.4%上昇し、最近のアウトパフォームを継続しました。

為替市場では、予想を上回るPPIインフレ報告の発表を受けて、米ドルはほとんどの主要通貨に対して上昇しました。特に米ドル/日本円は債券利回りの急上昇を受けて2%以上上昇し、NZドルとカナダドルはともに対米ドルで約1%弱くなりました。商品では、原油は在庫が数年来の高水準に上昇し、前週の上昇分を帳消しにして-4%急落し、金は米ドル高で-1%下落しました。一方、暗号通貨は機関投資家の需要により上昇を再開し、BTCは12%上昇し、一時25,000ドルを超える勢いでした。